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コミカレに参加してきました!

こんにちは!リンクトゥミャンマーインターンの桑原です!8月も終わりに差し掛かっていますが、まだ厳しい暑さが続きますね…。

 

先日はかながわコミュニティカレッジの連携講座の第3回に参加しました。

 

第3回のテーマは「定住支援ディスカッション」。当日は、「ビザ」と「在留資格」の違いや、難民認定やその申請中に得られる在留資格の種類についての講義の後、参加者どうしでのグループワークが行われました。

 

例えば、ビザは入国のためのもので主に外務省が管轄し、在留資格は滞在する(居続ける)ためのもので主に法務省(入管)が管轄する…といったお話を聞きました。とはいえ実際には完全に縦割りになっているのではなく、外務省と法務省の間で連携しあって在留資格とビザを発行することが多いそうです!

 

後半では、参加者がそれぞれグループに分かれて、難民認定の申請と審査をシミュレーションするグループワークを行いました。各参加者が、難民申請者と支援者の役で構成されるAグループと、入管の審査担当者と法務大臣役で構成されるBグループに分かれます。

 

私はAグループに入ったので、提示された設定に従い、難民認定の申請が通るように入管に訴えます。母国には徴兵制があること、軍事政権に反対し民主化運動に参加したことがあるため、帰国すれば身の危険があることなどを伝えた上で、現在は日本で働いており日本語に問題はなく、近所でも馴染んでいる......といった主張をしたのですが、対する入管側のBグループからは予想以上に厳しい詰め方をされました。

 

「(身の危険があるという)証拠はあるんですか?」「”馴染む”ことって必要ですか?」などです。その結果、最終的に私のグループの難民申請は通りませんでした…。

 

印象的だったのは、周りの参加者の方がとても積極的だったこと。私はあくまでグループワークと思って気軽に参加していたのですが、参加者の方々は思った以上に役割に没入していたようでした!自分のグループが負けたのは少し悔しいですが、みなさんと一緒に活発な議論に参加できたのは良かったと思っています。

 

また他のグループでは、(拘束される恐れのある)民主化運動に参加した証拠があるという設定を盛り込んでいて、私達のグループとは違った展開をみせていました。

 

グループワークの後はリンクトゥミャンマー代表の深山さんからフィードバックがありました。

深山さんいわくもっとも重要なのは、客観的な証拠をもって主張をすること、だそうです。

 

実際に難民認定申請をする場合には、やはり行政が何らかの形で確認できる、客観的な証明が必要になるそうです。たとえば、職場やアルバイト先などの所属団体がどんな活動をしており、そこで本人がどんな役割を担っているのかなどです。

 

また、時系列も重要な要素のひとつで、例えば「〇年〇月〇日に民主化運動の仲間が拘束された」というように、詳細に伝える必要があるようです。

 

そして難民申請における一番の難所は、その難民申請者の主張していることが本当に真実なのかどうか、という点であるそうです。深山さんによると、実際の難民認定の審査においても、申請書に書かれている主張が立証困難であることが多く、そのことが我が国の難民認定率の低さの背景にあるのかもしれない…とのことです。

 

難民認定の申請と審査のグループワークとその後の振り返りを通して、主張したいことが上手く相手に伝わらないもどかしさなども含め、申請者側の気持ちを少しではありますが理解できたように思います!同時に、申請理由に対する客観的な証明の必要性など、行政側の視点なども知ることができました。

 

今回のような、初対面かつ年齢もさまざまな方々とのグループワークの経験はこれまで中々無かったので少し緊張はしましたが、とても有意義な時間でした!