· 

深山さんの著書を読んでの感想

(↑画像を押すと本のリンクに飛べます!)

こんにちは!リンクトゥミャンマーインターンの桑原です!9月も終盤ですが、暑さも和らいで冷房なしで過ごせる日も出てきましたね。

 

『ミャンマーに学ぶ海外ビジネス40のルール』という深山さんの著書を読みました!

題名の通り、海外でビジネスを考えている方に向けた本ではあるのですが、それ以外の方にも読んでほしい内容でした。目的に関わらず海外に行くことを考えている人、日本にいる外国人との付き合い方を模索している人……などなど。もちろん、ミャンマー人だけでなく、他の外国人との関わり方にも通じる内容になっています!

本日は、特に印象に残った部分をピックアップして感想を綴りたいと思います。

 

第1部第3章では、「見積もり」を例に、日本とミャンマーの間のビジネスにおける考え方の違いについて書かれています。

日本では、正式に受注を決定する前に様々な取引先に並行して見積もり依頼を出すのが通常です。しかし、ミャンマーではそうではなく、「見積もりを出すときは正式な依頼が来たとき」という文化があるそうです。

この考え方の違いによって、日本企業から見積もり依頼が来たミャンマー企業は、正式依頼ではないのに見積もりを出すコストを強いられることになります。そして、ミャンマー企業の視点からは、取引をすぐに決断してくれる中国企業や韓国企業の方が魅力的に映ることがあるのです。

他国より先んじたいのであればこそ、取引相手の国のビジネスにおける文化を理解し、こちらが合わせる必要があるということが分かるエピソードだと思います。

 

第2部第2章では、「友人をつくる大切さ」について書かれています。

留学や旅行だけでなく、海外でビジネスを行う際にも、現地で友人を作るのが良いそうです!

その社会に深く食い込む人脈にあたらないと本当に有益な情報は出てこない。だからまずは現地に住む友人をつくって関係を築き、そしてその友人の友人、その友人の友人……とどんどん人脈を広げていくのが良いそうです。

また、同じく第2章において、「海外においては日本社会に固執するべきではない」ということも書かれています。

たとえば、海外に進出している企業が、現地の人を雇う給与を決めるときに、同じくその国に進出しているライバル企業と同じくらいの給与を出そうとすることがあるそうです。

しかし、海外ビジネスでは日本企業だけではなく、世界各国の起業がライバルです。そのような海外ビジネスという舞台において、日本企業どうしで顔色を伺っていても、より給与の高い他国企業に優秀な現地労働者を奪われるだけ。これでは、海外において日本企業が生き残るのは難しくなってしまうそうです。

海外ビジネスにおいては、海外にいる日本企業と競争するだけでなく、他国の企業も意識する必要があるということでした。

 

第2部第3章では、ミャンマー人に働いてもらうためのアプローチについて書かれています。

日本の就活においては、仕事のやりがいを求める人もたくさん居ます。しかし、経済がまだ発展途上のミャンマーにおいては、仕事において重要なのは何よりも、給与の高さだそうです。高額の給与をもらって、マンションや車を購入したり、子供に高等教育を受けさせたりする必要があるからです。

つまり、ミャンマー人を雇いたいならば、日本人に対するのと同じアプローチではなく、彼らの欲しい給与額を把握したうえで、これだけの給与額は出せると約束するのが有効だそうです。

 

第3部第2章では、今後の日本経済と外国人との関わり方について書かれています。「日本に来る外国人は、日本に来たくて来たのだから、こちらが日本を好きになってもらう努力をする必要はない」という主張は、定期的に耳にすると思います。しかし、そのような姿勢ではもはや日本社会はもはや立ち行かなくなっているということが書かれています。外国人労働者は、少子高齢化により人手不足に陥っている日本の労働力を補完してくれている、ということです。

確かに、自分の経験からも容易に理解できます。都内のコンビニや飲食店で、外国人のアルバイトの方に対応していただいたことは、1度や2度ではありません。

このように、日本社会の労働力を担ってもらっている外国人と円滑に共生していく術を、日本人のほうから積極的に身に付ける必要があり、それが日本経済の回復のためにも重要だということでした。

 

今回の感想でも書いた通り、この本には、海外ビジネスを考えている方にも、それ以外の方にも読んでほしい、日本人がミャンマーをはじめ海外の方々とうまく付き合っていくために重要な知識や心構えのようなものがたくさん書かれています!

 

気になった方はぜひ読んでいただきたいです。